テクノロジー
エスリーム技術

体幹を機能的な位置に配置する
独自の3次元立体構造システム

重力の流れを作る技法

人の体に直接触れ、対話するように確かめながら、解剖学・運動学の考え方にのっとって作り上げていく独特の技術をエスリーム技術と呼んでいます。
呼吸がより深く楽にできる位置に肋骨を配置し、腹筋が機能的に働きやすい長さを保てるように、座と背の角度を決め、最も体を軽く支えることが出来る位置に土台となる骨盤を支える接触面を作り、さらに股関節の可動性を確認しながら大腿骨の方向を決める。不安定な肩甲骨に落ち着く面を提供し、肩甲骨と鎖骨の関係をバランスよく保つことができる機能的な位置に上腕骨を配置する。
体にかかる重力の負担を軽減し、機能的に動くことができる、最適な体の位置を見つけ出し形作るエスリーム技術によってP!NTO SEATING DESIGNの椅子は作られています。

エスリーム技術

3次元立体構造システム
エスリーム技術とは

人の身体と支持面(人の環境としての)との関係を快適にするために、全身の重さ・筋緊張・動き・バランスを重力の下で調整して重心の位置、骨の配置、筋肉の走行などを確かめながら採型する独自の技術です。これによって体にニュートラルな状態を作り、効率よく筋肉を働かせて、機能的に関節を動かすことを可能にします。

エスリーム技術が導く骨と筋肉の正しい配置。

  • すべて
  • おしり
  • 骨盤
  • 肋骨
  • 全て

    ※ p!ntoの場合

  • 足の支え

    足の余分な緊張を防ぎ、股関節を動かしやすい正しい位置に大腿部を保つための情報を与えます。

  • おしりの支え

    骨盤の横倒れを防ぎ、座位バランスの要となる、座骨の正しい位置情報を与えます。

  • 骨盤の支え

    骨盤のゆがみと後傾を防ぎ、体の土台を保つための正しい位置情報を与えます。

  • 肋骨の支え

    深い呼吸のための肋骨の動きと、体の横倒れを防ぐための正しい位置情報を与えます。

動きの中で姿勢をとらえる

私たちは、姿勢は固定的なものではなく「動きの中にあるもの」だと、とらえています。たとえば「食べ物を見て手を伸ばし、器を持ち、箸を使って食べる」という一連の食事動作の中で私たちは姿勢を機能的に保ち続ける必要があります。つまり良い姿勢でとどまることが大事なのではなく、良い姿勢から機能的に動いて良い姿勢に戻ることが大切なのです。エスリーム技術によって作り上げられた形状は人の体に ①運動のスタートの位置 ②動き出す方向 ③戻る方向 ④休む場所 を気づかせ、連続した機能的な運動を可能にします。
安定性と機能的な活動性を併せ持つHISAKO NOMURAのデザインは、人の体と生活を快適に繋ぐことを生業とする作業療法士ならではの発想から生まれた作品です。

筋肉は働きにくい状態に

良い姿勢の維持を目的とすると、普段の姿勢を矯正した位置に固定してしまうため、別の筋肉の緊張を生み出します。また、背中が丸まった猫背姿勢になると座骨が寝てしまい骨盤が倒れ、重い頭は前に来るので首や肩に負担がかかります。結果として、筋肉は働きにくい状態になります。

自然に正しい姿勢を維持

エスリーム技術により、骨盤の角度・脊柱のアライメント・股関節の可動性・大腿骨の方向・肋骨の角度・重心の位置が整えられると、効率的な運動が可能になり、姿勢保持のための努力が軽減されます。そのため、無理なく自然に正しい姿勢を維持することができます。